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2018.0714(土)第3回城郭講演会「縄張りから読み解く戦国の築城」@藤枝市郷土博物館 [藤枝市郷土博物館・文学館]

2018年 7月14日(土)藤枝市郷土博物館・文学館です。
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6月16日(土)から行われているのは、
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企画展「駿河田中城と香川元太郎 城郭原画展 東日本編」です。



この日、14:00〜15:30「講座学習室」で行われたのは、
第3回城郭講演会です。
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申し込みが殺到したので、
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こちらの部屋を第2会場(サテライト)として、
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モニター受講することになったそうです。
すごいですね〜。

第3回城郭講演会「縄張りから読み解く戦国の築城」
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いよいよ始まりました。
講師は、「西股総生(にしまたふさお)」先生です。
藤枝市郷土博物館の学芸員「海野」さんが
講師の「西股」先生をご紹介なさいました。
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講師の「西股総生」先生は、北海道のご出身の城郭・戦国史研究家で、
現在は神奈川県在住だそうです。
「日本考古学協会」「中世城郭研究会」「戦国史研究会」
に所属なさっているそうです。
山城の現場を訪ねて調査し、「縄張り図」を描いたり、
お城に関する本を執筆したり、なさっているそうです。

NHK大河ドラマ「真田丸」の戦国軍事考証もなさったとか!
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神奈川県にお住いの先生、
静岡県内で講演なさるのは初めてだそうです。
AKBもにも造詣が深く、とっても楽しい先生でした。

事前にご挨拶をして取材・撮影の許可をいただきましたが、
この日会場には、山城マニアがたくさん詰め掛けていたようで、
講座の内容は、かなりレベルが高かったです。
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少し写真も撮らせていただきながら、メモしまくりました。
ここでレポートするのが、ちょっと心配ですが、
先生のレジュメなどを参考にさせていただき、心に残った単語や、
お言葉を書き記しておきます。

静岡は、埼玉・群馬と並び「城どころ」としてアピールして良いそうです。
新幹線の駅が6つあり、交通の便がよく、城へも公共交通機関で行けると!
なので、もっとアピールしていいと!!!(ホントに〜?)

西股先生が描かれている「縄張り図」というものは、
現在にも遺っているものを描き起こす作業をするもので、
現地調査に行くと、生傷が絶えないほど大変なのだそうです。
でも、描いていると、とても楽しい(らしい)。

1.縄張り図を描く意味
●描いてみてわかったこと
例【上ノ山城】(神奈川県相模原市相模湖町寸嵐)
 ・堀切の遮断の具合、虎口の作りなどから、実戦的な城だとわかる。
 ・土豪では作れない、100人以上の兵がいるような城である。
 ・作戦が生じるような、ちゃんと考えて作っている城
 →縄張り図を描いてみるとよくわかる。

●縄張りから読み取れること
例【猪俣城】(埼玉県児玉郡美里町猪俣)
 ・堀切の端を土橋でつなぐ
 ・木橋の掛けようがない
 ・虎口をしっかり作ってある
 ・自分たちの逃げ道を確保
→築城者が何を考えていたのかが、わかる

●ものの形には必然性がある
例【狩野城】(静岡県伊豆市青羽根)
 ・小さい土塁は、何か?
 ・枡形虎口、二重堀切の意味?
 ・環境の本質?
→形から必然性をさぐる
 ・小さい土塁を弾よけとして鉄砲を撃ったか?
 ・城の進化は、小さいものから大きいものへ、
  単純から複雑になるとは限らない
→進化の本質は、環境への適応である
◆大切なのは「もっとも論理的で説得力のある説明」をさがす努力

2.敵はどちらから攻めてくるか?

例【犬居城】(浜松市春野堀之内)
 ・馬出、目立つ 堀、そそり立つ
 ・枡形虎口、かっこいい
 ・前しか戦わない? 後ろは、これかよ!
例【佐久城】(浜松市北区三ケ日都築)
 ・二重空堀
 ・丸でも角でもない、三円形?不定形?
 ・武田・北条とは芸風が違う??
 ・現場で感じること
→敵が攻めてくる方向があらかじめ決まっている? 潔いまでの指向性?
 ・がんばっているご当地アイドルの芸風に似ている??


例【杉山城】(埼玉県比企郡嵐山町大字杉山)
 ・めちゃかっこいい城
 ・東西南北 どちらから敵が攻めてくると思うか?
→地形と縄張りの関係を考える
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→「戦闘展開」を考える。


例【坂田城】(千葉県山武郡横芝光町坂田)
 ・国衆井田氏の城
 ・宏大な城域、巨大な塁豪と横矢掛かり
 ・二の丸は馬出し

3.小長谷城の縄張りを読む
例【小長谷城】(榛原郡川根本町小長谷)
 ・なぜ重ね馬出しを設けたか?
 ・なぜ外側の馬出しは、角馬出しになったのか?
  崖の端に寄っているから。
 ・サイドポケットに注目
 ・この城の必殺ゾーンはどこか?

4.丸子城の縄張りを読む
例【丸子城】
 ・この城の見所はどこか?
 ・ナワバリスト西股先生の萌えポイント
  土塁で食い違い?
  攻め込まれて、退去を余儀なくされた時に、
  通路や、土塁を右左に移動させることによって、味方をかばうことができる。
  本丸からも敵に攻撃できるようになっている。
 ・丸馬出しとは何か?
 ・想定している敵主攻正面は?
 ・弧状塁線 バリエーション
  横に回り込まれないように
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 ・かなり高度な戦闘訓練がなされていたのでは?

■おしまいに
 ・同じ城はない。どの城も違う。
 ・必然が読み解ける。
 ・合理性が見つかる。
 ・個性が楽しい。
 ・名城は、ランキングで表すものではない。馴染まない。
 ・ひとつひとつ違う。無限の個性。
 ・静岡には、たくさんの城がある。
 ・縄張り図を見ないで、簡単に言うな!
 ・言えることと言えないことがある。
→すべてが他と異なっていて、無限に個性的なことが城の魅力
 
質問タイムもありました。
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西股先生、ありがとうございました。

城マニアの皆さんの、行動力にびっくりでした。
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初心者はメモを取るのが精一杯でした、はい。

終了後、本を買った方は、サインをしてもらえました。
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「山城」への手引書になるこの本を買ってあったので、
サインをしてもらいました。
先生、ありがとうございました!!
もっと勉強しなくちゃな〜。

西股総生先生の情報です。
くわしくは、先生の著書を読んでくださいね〜!!

『「城取り」の軍事学 築城者の視点から考える戦国の城』学研パブリッシング 2013
『土の城指南 歩いてわかる「戦国の城」』学研パブリッシング 2014
『復元イラストで見る「東国の城」進化と歴史』河出書房新社 2016
『図解 戦国の城がいちばんよくわかる本』KKベストセラーズ 2016
『杉山城の時代』KADOKAWA 2017
『戦国の軍隊 現代軍事学から見た戦国大名の軍勢』学研パブリッシング 2012
『東国武将たちの戦国史 「軍事」的視点から読み解く人物と作戦』河出書房新社 2016
『戦う 日本の城 最新講座』学研プラス 2017

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この記事の内容は、西股先生にお送りして確認していただき、
修正加筆を済ませました。
西股先生、関係者の皆さま、ありがとうございました。
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